今年度、青木小学校PTCAでは「デジタル推進委員会」が正式に発足しました。広報誌のWeb化など、さまざまな企画に取り組んでいます。
今回は、PTCA会長の山下さんと、デジタル推進委員長の柳井さんに、その目的や目指しているPTCAの形について、お話を伺いました。

なぜ今、PTCAのデジタル化?
山下会長(以下敬称略)
きっかけは、PTCAに参加するようになって、仕事のボリュームが非常に多いと感じたことです。
手作業の集計など時間のかかる業務や、情報保護の観点からPTCA室でしかできない業務もあって、これではPTCAに参加した方の負担が大きいなと。
それで、昨年度副会長であった柳井さんに、「デジタル庁を作りたい!」と相談したんです。
柳井委員長(以下敬称略)
折しもコロナ禍を経験し、勤務先もリモートワークへの切り替えを進めていました。この経験がPTCAのデジタル化に生かせるのではないかと。
そこで去年は、まず情報管理等でグーグルのツールを利用した仕組み作りに取り組みました。
デジタル化に不安をお持ちの方も多かったので、マニュアルもいろいろと整備し、今年から本格的に動き始めたところです。
叫ばれるPTCA不要論 本当に不要な組織なのか?
山下
最近はPTCA活動について、金銭的にも役務的にも保護者の負担だから、やめればいいという風潮もありますよね。
でも、本部で活動してみて、「PTCAがないと、学校が回らないことがこんなにあるんだ」と驚きました。
例えば、子どもたちに配布する災害備蓄用品はPTCA会費で購入しています。
それから、宿泊学習の補助に入る学生ボランティアへの補助、地域から借りた法被のクリーニング代など、PTCAが学校を支えている部分があるんです。
ほかにも、今年度からは、ミマモルメの利用費をPTCAが全額負担をしています。そうすることで、学校からのお知らせ配信だけでなく、PTCAの情報発信にも活用しています。
目指すのは、「スリムかつ、誰も取り残さないPTCA」
山下
こうした経費を支払わないということや、都度徴収するということも、現実的ではないですよね。
柳井
難しいと思うんです。一方で、たしかにPTCAに入るとやることは増えますよね。子どもたちのために、保護者としてやってあげたいことがあっても、手を挙げられない方もいるでしょう。
だからこそ、保護者の負担を減らすような体制づくりが必要で、それをデジタル化で実現したいんです。
山下
実際、今年度は新たに「ふれあいまつり実行委員会」を創設しましたが、PTCA全体の委員の定数は約2割減らしました。
委員として常時携わる方は少なくし、当日のお手伝いを募集する形にしました。
定員が減れば、強制選出の必要も減ります。若干名足りないくらいであれば、強制選出しませんでした。
人が足りなければ、することを減らすという発想です。持続可能な活動に変化していかないと、時代は進んでいくので、また不要論が出てきてしまう。それは子どもたちのためにならないですよね。
でも、オンライン化した結果、活動の成果が全員に届かないということがあっては大変です。
特に、保護者の方への情報発信は重要なので、アナログとデジタルのハイブリッドで進めていきます。バランスを大事にしたいですね。
進化したPTCAで、お待ちしています!
山下
1年目は改革、今は2年目でスリム化した形の枠を作りました。3年目は本格的に様々な仕事をデジタル化し、定着させていく年です。
柳井
ここまでで、「変えていいんだ」という空気を作れたことは収穫です。前例にとらわれることなく、試行錯誤しながらどんどんいい形にしていきたいですね。
デジタル化について興味のある方は、ぜひ一緒に取り組みましょう!
山下
子どもたちのためのPTCA活動へ、ご参加お待ちしています!

編集後記
今年度からPTCAに参加しましたが、フルタイムで仕事をしている私もGoogleドライブやZoomを使って過度な負担なく業務を進められています。
その環境は当たり前ではなく、お二人をはじめとする去年までのPTCAの皆様の努力とチャレンジ精神の賜物だということをインタビューを通して知りました。
山下会長、柳井委員長、ありがとうございました!
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